2017. 06. 30  
すべては必然・必要・ベストだ。(船井幸雄)


偶然ってあるよな~、と実感することってありますよね。
それって、偶然じゃないかもしれません。
今回はそんなお話。

『人生が100倍楽しくなる名前セラピー(ひすいこたろう・山下弘司:著)』より。



大リーガー・イチローが道具を大切にしていることは有名です。
日本で活躍していた頃から、いえ、少年野球をしていた頃から、ですよね。


そんなイチローは、1992年、ミズノのバット職人・久保田さんに出会います。
それまで「篠塚モデル」と呼ばれるバットを使っていたイチローは、久保田さんにこうお願いしました。

「これと同じバットを削ってください。
ただ、先端が少し重く感じるので少し軽くしてください」


このサイズのバットコントロールはとても難しいそうです。
それを完璧に扱うイチローの記録は、多くの人がご存知のとおり。

イチローは、
「バットとの出会いが衝撃的だった。
このバットならたくさんのヒットを打てると思った」


こう語っていて、久保田さんも一生忘れられない言葉として喜んでいます。

そんな久保田さんもすごい職人さんです。
平成15年には「現代の名工」に選ばれ、
平成17年には「黄綬褒章」を受章されています。



ここからがちょっと、すごいんです。

久保田さんの下のお名前は、「いそかず」です。
漢字で、
五十一」と書きます。


・・・イチローの背番号は、51!!


こんな偶然があるんですね。

と思っていたら、本の解説にはこう書かれていました。

「偶」の右側の字(すみません、私のパソコンでは字が出てきませんでした)の意味は、「会う」。
「然」の意味は、「しかるべくして、必然」。

だから、「偶然」とは、
「人が会うのは、必然」という意味になる
、というのです。



偶然~!なんてよく言いますけど、ホントは、すべて必然?
出会うべくして出会ってる。
遭うべくして遭っている。
起こるべくして起こってる。


偶然なんて、実はないのかも、なんて思ってしまいました。



この本は姓名判断とかではありません。
名前の音を、言霊として解説してくれています。
自分の名前にもっと愛着をもてますよ。




今日もありがとうございました!
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2017. 06. 29  
正気になるほど、自分のお粗末さかげんがようわかる。
   (沢木興道老師)



『泥があるから、花は咲く(青山俊重:著)』の、
「よく生きるとは、”今はよくない”と気づくこと」の章から。



正気になるほど、自分のお粗末さかげんがようわかる。

よくない自分、お粗末な自分は、自分の目で見えず、気づけない。
こう教えてくれています。


このことを、相田みつをさんの詩で例えてくれてました。


セトモノとセトモノと
ぶつかりっこすると すぐこわれちゃう
どっちかがやわらかければ だいじょうぶ
やわらかいこころを もちましょう
    (『にんげんだもの』より)




このとき、
「私はやわらかい心だけど、相手はセトモノよね」
こう思う心そのものが、セトモノだよ
と。



そういえば、
「東京の人って冷たい」なんて言う人がいるそうですが、
そう言う人って、優しい人?
人のことを冷たいと言える人って、その人のほうが冷たいってこともありそうだけど?


「私がセトモノだったな」と気づかせてもらえる心が、やわらかい心。


自分ができてないなと思って改善していく生き方が、よく生きるってこと。
単純だけど、見失いがちな視点だと思いました。

しかし、「正気になるほど、自分のお粗末さかげんがようわかる」って、
すごい言葉だわ・・・。
いつもはちょっと狂ってるんやね、自分は。
忘れずにいよう・・・。




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2017. 06. 28  
コピーは、人と人の間の言葉を拾う。


『平成川柳傑作選』というのを読んでいたんですけど、



選者の「仲畑貴志」氏のことってよく知らないんです、コピーライターなんですよね。
しかも、「コピーライターの神様」と呼ばれるおかた。

どんな作品があるんだろうと思ったら・・・

♪ココロも満タンに コスモ石油


このCM、聴いたことあるわ!
この言葉が、仲畑氏の作品なんです。

他にも、

目の付けどころが シャープでしょ。


これもそうだったんだ~。



仲畑氏がコピーを作るとき、

「当たり前に存在する言葉を、皆が共感できるように表現をアレンジしてメディアに載せて発信する」
これだけを意識しているそうです。

他にもどんなのがあるのかな。


昨日は、何時間生きていましたか。(パルコ)

世の中、バカが多くて疲れません?(チョコラBB)

敬老の日に、一年分のやさしさをもらうより、一年中、すこしずつ楽しいほうがいい。(ソニー ウォークマン)

・キミが幸せになっても、誰も困らない。(日本リクルートセンター)

あなたも、わたしも、ちょっとずつ狂っています。(パルコ)

異常も、日々続くと、正常になる(坂本龍一『戦場のメリークリスマス』)

なんだ、ぜんぶ人間のせいじゃないか。(毎日新聞社)



ココロに刺さってきました。
普段からぼんやり感じていたり思っていたりすることを、
反対に、あまり考えないようにしていたことを、バシーン!と見えるようにしてくれてると感じます。

それと同時に、
自分がちょっと怖いことを考えていたんだなということにも気づき、そのことに少し恐れを感じてしまったり。


誰もが言葉にできない思いを、こうして言葉にする。
コピーライターってすごいなあと思わずにはいられませんでした。

ありきたりな名言集より、ずっとココロに響きます。


ここに挙げたのは、私がいいなと感じたものだけです。
多くのコピーの中に、あなたがいいと感じるものも、見つけることができるかもしれません。






本のタイトルからしていいね。



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2017. 06. 27  
『完全残業ゼロのIT企業になったら何が起きたか(米村歩)』を読みました。



ブラック企業による過労死・自殺などで問題噴出しているけれども、あまり進展がない状態ですよね。
そんな中、ブラック企業からホワイト企業に変革した起業家・米村氏の本はとても面白かったです。


米村氏が立ち上げたIT企業、株式会社アクシア
超・ブラックだったんですが、ある日を境に大変革。
2017年2月には、「第2回 ホワイト企業アワード」を受賞するまでになりました。

*ここでいう「ホワイト企業」の定義は、
社員の幸せと働きがい、社会への貢献を大切にしている企業、とされています。






「血尿ごときで病院になんか行きません」


米村氏、元々は某IT企業に入社したシステム・エンジニアでした。
まさに、スーパー社畜として成長してしまいます。

感覚がおかしくなって、血尿が出てるのに、
「そのうち治るだろ。病院なんか行ってられるか、仕事に穴をあけられない」
こんな考え方をするまでに。
起きている時間、すべて仕事です。

しかし、2年も経つころには日ごろからイライラするし、社員はどんどん辞めていくし。
さすがに、「なんか、おかしくないか?」と思ったそうです。


そうして、
「優秀なエンジニアを抱えてお客さまに”価値”のあるサービスを提供したい」と起業したのでした。




アクシアも、ブラックになってしまった。


仲間の1人と一緒に、株式会社アクシアを立ち上げた米村氏。
がんばります。
しかしその思いは、

「ベンチャーなんだから、大手に対抗するためにも、とにかく社員にはバリバリ働いてほしい!」

こう考えるようになってしまいました。
あっという間に、残業月200~300時間は当たり前のブラック企業へ・・・。

優秀な社員はどんどん辞めていってしまいます。
社畜なんてイヤだったのに、自分が社員に「社畜」になることを望んでしまっていたのです。




とにかく、帰らせる。


「これじゃ、ダメだ」
本当にダメになってしまう、と危機感を持った米村氏。

革命宣言をします。

「明日から残業は一切禁止します」


残業ゼロにするための細かいやり方なんて、全く整っていません。
ですが、それを理由にいつまでもこのままでは大事な人材がいなくなり、会社は潰れてしまうだろう。
どうせダメになるなら、今すぐ改革してみたっていいじゃないか。
そう考えての、いきなり「残業禁止令」です。


翌日から、18時になったら強制的にパソコンの電源を落とさせます。
途中でも、
「残念でした!また明日!」と表示され、電源オフになるシステムを開発しました(さすがIT企業)。


しかし、どうしても今日中にやらなければならない仕事が終わっていない場合もあります。
その場合の規則もたった一つ、

「終わりませんでした。代わってください」と社長に報告する。


これだけです。
とにかく、18時に社員全員を帰らせたんです。


革命宣言したとき、もうひとつ、お願いのようなものも宣言しているんですよね。
それがこちら。


「役員には残業という概念がないので、我々だけは残業します。
みんなが就業時間内に終えられなかった仕事は、役員ですべて引き受けるから。
全員分の仕事を役員が引き受けるんだから、みんなが効率的に進める努力をしてくれないと、
オレたち、死んじゃうかもよ?」



アクシアの社員数が何人なのかは書いてなかったんですが、役員は社長と専務のお2人だけです。
リアルに死にかねません。



でもこの改革は大成功でした。

上司に仕事を頼まなければならない気まずさ、
役員2人に負担を押し付けるプレッシャー、

これらが社員たちの仕事の効率化を一気に進めました。


デメリットもあったんです。
まず、効率的に仕事を進められない人は、辞めていきました。

取引先にも怒られました。
「オレらが遅くまで仕事してんのに、お前らは帰るだと!?残ってやれよ!!」と。

取引をやめることになりました。


こういうことはありましたが、メリットのほうがはるかに上回ったそうです。
売り上げは年々上昇、
優秀な社員が辞めない、
人材確保がしやすくなった・・・。



こんな簡単にいけばいいけどさ。

こう言いたくなりますよね。
変えられない会社はたくさんあります。


でも、そう言ってるうちはなんにも変わらない。それも確実です。
一気に、みんなが変わる必要はないんじゃないかな。

ほら、頭のかたい人たちの「やらない理由」第1位は、
前例がない。 でしょ。


ちょっとずつでも、前例をつくっていく。
言い訳できない状況にもっていく。


遠回りで時間はかかってしまうけれど、やらないよりマシです。


米村氏の提案する、残業ゼロへの道のコツはたった一つ。

「経営者が腹をくくるか否か、それだけの問題だ」


アマゾンキンドル読み放題対象本です




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2017. 06. 26  
ウチの長男の小学校は、家から徒歩10分もかからない場所にあります。
私のいとこの子は、愛媛県の山の中に住んでいて、小学校に行くために、毎朝6時半に家を出ます。

うわ~、毎日早起きして坂道歩いて、大変やな~と思っていたら。
もっともっとすごい通学をしてる子どもたちがいました。


『学校へいきたい!世界の果てにはこんな通学路が!』


モロッコの12歳は・・・

家から22キロ離れた学校へ通うため、山の中を歩きます。
山のふもとにある村に着いても、まだ標高は1950メートルもあります。
ヒッチハイクで学校まで行きます。運がよければ、ですが。ダメならさらに歩きます。
将来、お医者さんになる夢をもっています。



キルギスの12歳は・・・

標高2400メートルの奥地に住んでいます。
学校は山ひとつ越えていきます。
13キロの通学路を、馬に乗って、3時間かけて通います。
途中、オオカミの足あとがあります。
襲われたくないから急ぎたいけれど、馬がケガをしたら大変です。慎重に慎重に進みます。
将来の夢は、コンピュータ・エンジニアになることです。



マレーシアの11歳は・・・

カヌーで1時間かけて通学しています。
海が時化ている日は、親も不安でたまらないはずです。
船底が割れて沈没することも度々あります。
教科書やノートはいつもビニール袋に入れてしっかり口を閉じておきます。濡れたら勉強できません。
ぼくは学校の先生になりたいです。



インドの13歳は・・・

学校がある町へは、川を2つ越えていきます。
一つ目の川は、サイクロンで橋が流されてしまったから、渡し舟に乗らなければなりません。
私の地方では、女は泳ぎを習わせてもらえません。
舟が沈んだらと思うと、恐ろしいです。
二つ目の川は歩いて渡ります。
雨季は水量が増し、肩まで水に浸かってしまいます。
私の夢は、お医者さんになることです。



どの子にも共通しているのは、親世代はほとんど学校に行けなかったこと。
今でも、家の仕事や金銭的な問題で、学校をやめてしまう子、そもそも通えない子がいっぱいいることです。


自分たちが学校に行けることが、本当に幸運だと思っているから、
学校に着いたときにはくたくたになっていても、
「さあ、これから1日が始まるんだ」と、教科書を開くことができます。


日本では、陰湿ないじめによって「学校に行きたくない」子どもたちがいます。
そして、大人たちは「学校は行かなければいけないんだ」と行かせようとします。

「行かない」ことを選ぶ子どもにも、覚悟があります。
その覚悟も、尊重してあげるべきだと私は思っています。



学校に行く。
学校に行かない。
この子たちのがんばりが、将来のそれぞれの国が良くなることにつながっていく。
そうなってほしいです。





シリーズ化されています。



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2017. 06. 25  
飛行機が離陸するとき、整備士さんたちが飛行機に手を振りますよね。
あれ、マニュアルじゃないんですって。
規則にもないそうです。
それなのに、みんな手を振ってくれますよね。

始まりは1人の整備士さんだったそうです。




ANA沖縄空港支店でのこと。
1人のベテラン整備士は、滑走路に向かう飛行機に手を振っていました。
自分が整備した飛行機には必ず手を振るのです。


あるとき、新人整備士が配属されてきました。
そしてベテランの様子を不思議に思い、こう尋ねるのです。

「どうしていつも、手を振っているんですか?」

ベテラン整備士はこう答えました。

「オレは沖縄出身なんだよ。
お客さんが日焼けして帰っていくのを見ると、『よかったですね、来た甲斐がありましたね』と嬉しくなるんだ。

逆に、台風が続いて、真っ白な肌のお客さんを見ると、申し訳なくて、もう一度素晴らしい沖縄に来てくださいと、心のなかでお願いするんだ。

それに、機内のお客さんが手を振り返してくれるとすごく嬉しいよ。
オレたちが整備した飛行機に乗っているお客さんに手を振ってもらえるなんて、幸せじゃないか」


この話を聴いた新人整備士は、自分も手を振るようになりました。

やがて、沖縄空港支店全体に広がりました。

全国すべてのANAに広がりました。

それを見ていた他の航空会社の整備士たちも手を振るようになりました。

今では、海外どこの空港でも、整備士たちが手を振っています。


この手を振る仕草を、「グッバイ・ウェーブ」と呼びます。

グッバイ・ウェーブには、
「いってらっしゃい、気をつけて」という気持ちや、
「この飛行機はちゃんと整備しました。安心して乗ってください」という気持ちが込められています。


どこの航空会社にも載っていないマニュアルなのに、みんながするグッバイ・ウェーブ。
お客さんが手を振る姿は、見えてるんですね!

子どもはよく手を振りますが、大人はどうでしょう?
私は今度から飛行機乗ったときは、思いきり手を振ることにします。
「ありがとう!」が伝わるように。




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2017. 06. 24  
梅雨ですね。
作物にとってはありがたいけれど、人間的には「洗濯物が乾かない~」なんて勝手に思う時期です。

そんな雨をちょっと違った感覚で受けてみる・・・。



誰かさんが涙を流しています。
涙は、ぽろぽろと落ちて、蒸発していきます。
するする、ゆらゆらと空に飛んで行きます。
ずーっと飛んでいって空の向こうへ行き、
しずくに変わって雨になります。
いま降っている雨の中には、
およそ80年前に泣いた人の涙が含まれていると言います。
だから、空から降ってくるしずくには、
いろんな人の歴史が入っているのです。
今日流したあなたの涙は、80年後の未来の人の上に・・・。

   (『宇宙の風に聴く(佐治晴夫:著)』より)



著者の佐治晴夫氏は宇宙物理学者です。
よって、何かしら科学的根拠があって、書かれていると思われます。
けして、詩人の発想とかではありません。
熱帯地方なら40年とか、蒸発するまでの時間に差はあるようですが。


水が蒸発して雲になってまた雨になって地上に戻ってくるまで80年。


今日の雨には、80年前に泣いた人の涙が含まれている。

今日流した涙は、80年後の誰かのくやし涙を洗い流す雨になる。

明日流す涙は、80年後、大地の恵みをもたらす。

80歳まで生きたら、自分が生まれたときの涙に再会できる。






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2017. 06. 23  
「どうすれば、おもしろくできるだろう?」
「おもしろくしようとしないことだ」



少し前の「ほぼ日刊イトイ新聞」で読んだ、「今日のダーリン」より。
このお話は、糸井重里氏が落語家の柳家小三治さんから聞き、
小三治さんは古今亭志ん朝さんから聞き、
志ん朝さんは父であり師匠である志ん生さんから聞いたそうです。(壮大な又聞き)


これを読んだ日、『蔦重の教え』を(また)思い出しました。



「どうすれば人に騙されないで済むのか?」
こう問う武村に、蔦重さんはこう問いかけます。

「騙されたくないって、どういうことだと思う?」


武村は、「え?」となりました。
騙されたくないのは、騙されたくないってことで、それ以外になにかあるんですか?


騙されたくない。

なぜ騙されたくないのか。
騙されたら、自分が損すると思うから。

じゃあ、損したくないってこと。
では、なぜ損したくないのか。


だって、得したいですよ。

それは、儲けたいってことだよな。

人は、損したくない・得したい・儲けたいって生き物なんだよ。
なぜなら、
ハッピーになりたいから。


人はみんなハッピーになりたいんだよ。
だから、
相手にとって何が幸せかを考えれば騙されないんだ。



こんなことを蔦重さんは言うのです。

どうすればおもしろくできるだろう、と考える落語家は、
究極、お客さんを幸せな気持ちにしたいんですよね。

それは、笑わせるだけじゃないってこと。
それを、志ん生さんは「おもしろくしようとしないことだ」の一言で教えたんだろうな。


落語って、爆笑するお話と人情話が同じくらいあります。
なんで笑えない、泣けるお話を落語でするんだろうって思ってたんですよね。

こういうことなんですよね。
いい話を聴くことも、お客さんを楽しませて幸せにするってこと。
笑わせることに、おもしろくすることにこだわっていたら、分からなくなってしまう。


すべての、「○○するにはどうしたいいんだろう?」の解は、
誰かをハッピーにすること、にあるように思えてきました。



今日もありがとうございます。ヾ(・∀・)ノ
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2017. 06. 22  
誰かが好きなことを一生懸命がんばる姿っていうのは、そいつが夢を実現したかどうか以上に、周りの人の心に影響を与えるんだ




再び、『One World みんなが誰かを幸せにしているこの世界(喜多川泰:著)』です。
今回は、「ユニフォーム」という一編から。


少年野球チームでがんばっている佳純は、レギュラーになったこともないし、試合に出たこともありません。
チームはレギュラーのAチームと、補欠のBチームに分かれて練習しています。

Bチームのコーチが入院し、臨時コーチがやってきてから変わりました。
コーチのやりかたはそれまでのコーチや監督とは全く違っていたからです。


どんなプレーでもそれがミスになっていても、全力でやっているからどこか良いところを褒める。
それが臨時コーチのやりかたでした。

今までけなされてばかりだった補欠チームの面々は、野球の楽しさを味わうようになり、活き活きと練習に取り組みます。

ある日の練習で、エラーをしてしょげている佳純に、臨時コーチが言いました。
「誰かが好きなことを一生懸命がんばる姿っていうのは、そいつが夢を実現したかどうか以上に、周りの人の心に影響を与えるんだ」


こいつがこんなにがんばるなら、オレもやろう!という気持ちを引き出したり、
それを観客席で見ている幼い子どもが、「ボクも野球やりたい!かっこよくなりたい」と感じたり。

自分がうまくいってなくても、そのがんばる姿が、誰かの勇気を出すことになる。

そういうことを教えてくれています。
いいお話だな~と思っていますが、私がぐっときたところは別のところにありました。


佳純のお母さんの視点です。

息子のユニフォームを洗濯する場面。
試合の日だったのに、試合に行っていたのに、全然汚れていないユニフォーム。
それを洗濯する母。


ああ・・・
ウチはまだ何も習わせたりしていませんが、もし野球やサッカーをやりたいと言い出したら、させてあげたいと思っています。
そうなったら。
想像するのは、息子が試合に出て活躍する姿。
それしかありません。


でも、そうはならないことも、あるんですよね・・・。
小説を読んで、「あ、こういうこともあるかもしれないのか」とハッとしました。

全然汚れていないユニフォームを洗濯する、その切なさをどう処理できるだろう?
そんな息子が試合に行く日、
「がんばって!」と言えるの?試合に出ないのに?なんて言えばいいんだろう?


もしもの想像に切なくなってきました。

もし、本当にそうなったとして、試合に出られなくても練習に欠かさず出るような息子を見ることになったら、
それは私への影響がすごく大きいだろうと思えます。

小説の中で、佳純の母は本人には「いってらっしゃい」しか言いませんが、
「負けるな、がんばれ」と洗濯機の前でつぶやきます。

きっと、自分に対しての「負けるな」なんだろうな。


さて、臨時コーチは監督から「チームの方針と合わない」という理由で辞めさせられることになりました。
そして今日が最後の教える日、AチームとBチームの試合が行われます。

初めて試合に出る佳純。
バッターボックスではガチガチに緊張しています。
でも、コーチに言われたことを思い出すのです。

「気持ちで負けちゃいけない」



気持ち・・・

先日、父の日と、息子が運動会でがんばったからということで食事に行きました。
そこはリーズナブルな焼肉レストラン。
ちょっと待ち時間があり、待つ場所で座っていたんですよね。
そうしたら壁には、現在大リーグでがんばっている田中将大選手のサイン色紙が!!

でもそれ、高校時代のもののようです。高校名が入ってましたから。
その色紙には高校名と、”田中将大”、そしてその隣には、”気持ち” と書かれていたのです。


「剛」がふさわしいピッチングをする田中投手の字は、文字一つ一つが縦長で、たおやかな線でした。
女性が書いたと言われたら、そう信じてしまうような、流れるような美しい文字。

そして、”気持ち” と。

大物はやはり違いますね。
この単語を持ってくるとは。

すべては ”気持ち” なんですね。



がんばる気持ちが湧いてくる小説です。
ひとつのお話で脇役だった人が、次のお話の主人公になる。
私たちの世界と同じですね。
自分は誰かの人生の脇役です。それならば、名脇役になれるような言動をしたいなと思いました。

著者の喜多川泰氏は、現役の塾講師です。
作家になったきっかけは、現在の子どもたちの状況に危機感を持ち、彼らに「生きたい、人生って楽しみなものなんだ」と感じてもらいたくて、というものです。
なので、作品は全て心に響く、直球ストレートばかり。
そういうのが好きな方にはたまらないと思います。
事件や悪人が出てこないなんてリアル感がないと思うかたには向いていない作家です。そこ、はっきり分かれるところですね。



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2017. 06. 21  
自分たちの常識が、日本経済の土台を作っているなんてことに誰一人として気づいていない。




『One World みんなが誰かを幸せにしているこの世界(喜多川泰:著)』
「縁」をつなげる9つの物語であり、長編小説でもあります。
ひとつの話で脇役だった登場人物が、次の話の主人公になる。そんな短編のような長編です。


その中の、「どうぞ」というお話。
主人公は日本に留学に来た中国人・浩(コウ)。
来日して、初めて成田エクスプレスに乗る場面です。冒頭のように感動している浩なのでした。


ホームに電車が到着します。乗客たちが続々と降りてきました。
折り返し運転をするために、一度とびらが閉められて、中で清掃作業が行われています。
ほんの数分で終了し、次の乗客が中に乗り込みます。


乗った浩は驚きました。

新車のように、車内がきれいだったから。


車内にゴミ一つ落ちていない。それだけでなく、本当に新車同様にきれいに清掃されている。
ほんの数分でこの状態ができるというのは、掃除の能力が優れているわけではない。
使っている人が誰も汚さないのだ

床にゴミを投げ捨てたり、つばを吐いたりする人がいないということなのだ。

日本人の常識の高さが、人件費を抑え、運行本数を増やして売り上げを上げる土台になっている。
そして、この国に住む誰にとってもそれが当たり前なので、自分たちの常識が、日本経済の土台を作っているなんてことに誰一人として気づいていない。それこそが、この国の底力なのかもしれない。



浩は、こう考えて感動したのです。


読んでいて、「あっ!?」と思いました。
新幹線の清掃チーム(会社)が素晴らしいと世界から絶賛されています。
清掃が優れているからだと思っていました。いや、間違っているわけではないんですが、そもそも、

「大変な掃除になるほど、車内を汚さない乗客がいるからこそ、成り立っている」

こう言えるんだ!!と。

日本の公共施設の衛生管理はずば抜けていて天下一品と言っても過言ではないでしょう。
電車にしても、あのフランスでも相当汚いらしいです。

電車に落書きをする、
座席にはゴミが散乱、
駅構内にはタバコの吸殻やガムがたくさん落ちている、
駅にトイレがないから、ホームレスが来てそこらじゅうで放尿していき、駅全体が臭う・・・

あるサイトには、「パリは上を向いて歩いたらすばらしい所」と書かれていました。
それほど、地面や床にはゴミや糞尿がいっぱいで、それは電車内でも変わらない。
(さすがに、車内に糞尿はないか・・・でもゴミや窓の傷とかはひどいらしい)

日本で、電車内でつばを吐く人ってそうは見かけません。

もちろん、人目が気になるからしないだけですが、ちゃんと抑止力がありますよね。
それが、マナーなんだろうな。
人の気分を害することはしない。

そんな当たり前のことは、他所の人から見たらすごいこと。

電車が混んできたら、座っている人たちは自然と、少しずつ詰めて座りなおします。
たとえスマホを手に集中している人でも動きます。
そうして、なるべく人が座れるように配慮します。
これも当たり前だけど、すごいこと。


自分たちが当たり前のようにしているすごいこと。
きっと、もっとたくさんあるだろうし、そこに気づけば、もっともっと質を上げていくことができそうです。

当たり前だと思っているうちは、低下していくばかり。
小学校の遠足前に、こう言われました。

「来たときよりもきれいになるように帰りましょう」

ようするに、ゴミは持って帰りなさいということですが、ここに目指すものがあるように思います。
自分の使ったあとは、使う前よりさらに美しくなるように振る舞いなさい。
この世を去るときは、もっと美しい世の中になっているように・・・。
それが大人の役目かなと思います。



当たり前のことが、実はすごいことをやっているってこと。
毎日の通勤・通学で大変な思いをしている人たちは、実はすごいことをやってのけてくれているんですね。
ありがとうございます!!



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プロフィール

馬場亜紀

Author:馬場亜紀
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本の中の心に刺さる一文をご紹介いたします。
看護師免許をもっていますが、今は保育の仕事をしています。自身の子育ても真っ最中。
くわしくは「自己紹介」をご覧いただければ嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします☆

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