吉報配達ブログ

ひっそり咲いている名言に、光を当てる

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2020-08-10 (Mon)

夕焼けはやさしい気持ちになれる、『ジャパン・スマイル』

夕焼けはやさしい気持ちになれる、『ジャパン・スマイル』

ありがとうございます。吉報配達ブログへようこそ。吉報を届けることができますように。「うわぁ…きれーだなー……」公園で遊んでいた小学2年生の男児が、夕焼け空を見上げて言っていました。こういう場面にめぐりあうと、この世はまだまだ大丈夫や、なんて思います。短絡的で単純なだけかもしれないが。『ジャパン・スマイル(川上健一:著)』です。99この掌編小説たち。ひとつのお話が2ページしかありません。その中の、「やさし...

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「うわぁ…きれーだなー……」

公園で遊んでいた小学2年生の男児が、
夕焼け空を見上げて言っていました。

こういう場面にめぐりあうと、
この世はまだまだ大丈夫や、なんて思います。
短絡的で単純なだけかもしれないが。

『ジャパン・スマイル(川上健一:著)』です。



99この掌編小説たち。ひとつのお話が2ページしかありません。
その中の、「やさしい気持ち」から一部抜粋します。

「夕焼け、きれいよ。見てみて」
(中略)
「やさしい色だよ。明日は天気だね。よかった。
今日の終わりによかった。
やさしい色に出会えてよかった」


朝を大切でありがたがる言葉って多いです。
それに対して、夕方の扱い、軽くないですか?

ずっと気になってたんです、新聞の夕刊。
あれは、手抜き?笑
なんであんなにページ少ないわ・読む記事ないわなんでしょ。

吉野弘さんの詩にも、こんなことが書かれています。

元日の朝日には『初日』の名があるのに、
同じ日の夕日には親しい呼び名がありません
名がないことは人間の無関心の証拠



夕焼けって、1日の締めくくりに、
あんなにやさしく美しい景色を見せてくれてる。

夕方は、なんだかんだ朝とはまた違うせわしい時間帯。
気づけばすでに太陽は沈み、夜空に変わっていることも。

夕方に、ちょっと空を見る余裕があれば、
翌日の迎え方も違ってくるかもしれませんね。

1日ガンバッた自分をねぎらってもいいし。
自分を褒めてあげられなければ、
次の国へ朝を届けに行く太陽をねぎらってもいい。

夕方こそ、やさしい気持ちを持ちやすいんじゃないかな。
そんなふうに感じました。


ジャパン・スマイル


99この、幸せの一片たち。
人生の欠片(かけら)ですね。
欠片って、壊れたり取れたりした何かの一部分って意味。
人生の大部分はどうしようもないことだったりする。
ひどいこと・つらいこともどれだけあることか。
そこからポロリと落ちた欠片こそが、幸せにあたるのでは。

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2020-08-09 (Sun)

ほがらほがらな朝を『一日の言葉、一生の言葉』

ほがらほがらな朝を『一日の言葉、一生の言葉』

ありがとうございます。吉報配達ブログへようこそ。吉報を届けることができますように。まるで名言集のようなタイトルですが、違いました。『一日の言葉、一生の言葉(白井明大:著)』です。歳時記に近いです。副タイトルが「旧暦でめぐる美しい日本語」とありますし。取り上げた言葉に、詩や物語、俳句や短歌、歌や格言などを引用しながら解説している本です。取り上げ方に特徴があります。第一章 一日の言葉第二章 一月(ひと...

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まるで名言集のようなタイトルですが、違いました。
『一日の言葉、一生の言葉(白井明大:著)』です。



歳時記に近いです。
副タイトルが「旧暦でめぐる美しい日本語」とありますし。
取り上げた言葉に、詩や物語、俳句や短歌、
歌や格言などを引用しながら解説している本です。

取り上げ方に特徴があります。

第一章 一日の言葉
第二章 一月(ひとつき)の言葉
第三章 一年の言葉
第四章 一生の言葉


あまりみかけない分け方ですよね。
どこから読んでもわかるようになっています。
私が面白い言葉だなあと感じたのが、「朝」に関する言葉のところ。


朝ぼらけ

聞いたことがあるような、ないような。
夜明けを迎え、日が昇って、
あたりがほのぼの明るくなったところを表現している言葉だそうです。

ぼんやりした景色が、くっきりしてくる頃。
寝ぼけまなこの様子も表しているようで、少し愉快。

「朝ぼらけ」とよく似た意味の言葉がありました。


ほがらほがら

初めて知りました。
漢字で書くと、「朗ら朗ら」。
みてるだけで、パアッと明るくなるような言葉です。

朝から元気に明るくいられると、本当に気分いいんですけどね。
そうもいかない朝もある(そればっかり?)。

太宰治の『女生徒』には、いろんな朝が登場します。



朝は、しらじらしい。
朝は健康だなんて、嘘。
朝は灰色。
朝は、意地悪。
朝はいつでも自信がない。

太宰らしいっちゃあ、らしいですけどね。
こんだけ多彩だと、逆に朝を迎えるのもおもしろい。

でもやっぱり、毎朝「灰色」に感じるようだと、しんどいですね。
今なら、「なんで朝から暑いねん」とグチりたくなります。
気温の危険度を表す「赤」を超えて、「紫」表示されてると、
恐怖ですもんね。
うん、しんどいです、酷暑は本当に。

それでもね、いっつもじゃなくても、割合として、
「ほがらほがら」の方が多いくらいになるといいな。
まあ、自分次第なんですけど。


完全に古語なので、日常でつかうことはないだろう「ほがらほがら」。
今朝はほがらほがらな朝だったかな。
あしたの朝は、ほがらほがらにしよう。
心のなかで、楽しんでみます。


夏の朝に夕に、「極楽の余り風」が吹いてくれたら、
それだけでほがらほがらでいられそう。



一日の言葉、一生の言葉: 旧暦でめぐる美しい日本語


元旦は、「一月一日の朝」のことだったそうです。
夜中の0時じゃなくて。
日の出とともに、新年がやってくると、江戸時代までは考えていたそうです。

復活してほしい。
「夜明けイコール新年」に、賛成賛成大賛成。

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2020-08-08 (Sat)

料理をしたくない時に喝を、『辰巳芳子のことば』

料理をしたくない時に喝を、『辰巳芳子のことば』

ありがとうございます。吉報配達ブログへようこそ。吉報を届けることができますように。けっきょく今年の夏も、暑いですね。だんだん、最高気温記録更新を楽しんでるようにも思えてきました。ある落語家が最高気温に関することを、「まるで全盛期の稲尾の勝ち星のようだ」と表現していたとか。いや、さすがの稲尾さまでも、30度(勝)は何度も越えてへんよ。ちなみに稲尾のシーズン最多勝利数は、42です。日本最高気温と互角。...

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けっきょく今年の夏も、暑いですね。
だんだん、最高気温記録更新を楽しんでるようにも思えてきました。

ある落語家が最高気温に関することを、
「まるで全盛期の稲尾の勝ち星のようだ」と表現していたとか。

いや、さすがの稲尾さまでも、30度(勝)は何度も越えてへんよ。
ちなみに稲尾のシーズン最多勝利数は、42です。日本最高気温と互角。
スタルヒンもタイ記録だよ(←どうでもいいね)。

暑いとおろそかになるのが、食べること。
作る立場だとさらに暑くて、おろそかにしたくなる。
食べたいものがないのに、食事の用意をするってのは、
なんの罰ゲームかと思ってしまうくらいです。

それでも、食べることはしっかりやらなくては。
そんな時、自分に気合を入れてくれるのは、
美しく凛としたことばです(私にとって)。

『辰巳芳子のことば 美といのちのために』です。




「美」について語り、写真も豊富に掲載されているビジュアル名言集です。
レシピ本ではありません。

料理にとどまらない「美」へのことばたち。
器、道具、和紙、お香、絹にまで広がっていきます。
くわしいところまでは書けないので、
美と料理に関することばを、いくつか紹介しますね。

「美味しい」ということは、
人間にとって、
もっともわかりやすい美だと思います。


真実の中には、常に「美」があります。
(この美は、善でもあります)


明日に間に合わなくてもいい。
本当にしなければならないことをやってください。


料理をすることで、人は毎日、
具体的な場で感応力を訓練することができるのです。


味を決める    それを繰り返していると、
判断力、決断力が磨かれて、しかも瞬時にそれを行使できる。
そういう人間になっていくんじゃないかと思うわね。


「美」というものは、最も重要な「気づき」であると考えてきました。
その「気づき」に従って「美」を求めていくことで、
人は生きていきやすくなる。


生きていく賢さ、というのでしょうか。そういうものを、
仕込みものの食品をつくることで、涵養するのだと思います。
※「涵養(かんよう)」、はじめて目にしました。ルビがないと読めなかったです。
 意味は、水がしみこむように、自然に養成すること。


辰巳さんの言葉をみていると、
お寺の周りに高く伸びている竹林の中にいるような錯覚に見舞われます。
本の中から、竹林の空気がサアーッと吹いてくるような。


暑くて料理をしたくない人のために、
夏の主婦向け雑誌の特集は、いかにラクに、時間をかけずに、
豪華に見える食卓を用意できるか、でいっぱいです。

 「夏は丁寧より楽に暮らす!」(エッセ9月号)
 「夏、疲れないラクごはん!」(レタスクラブ8月号)
 「この夏、レンジに頼ると決めた!」(オレンジページ8/17号)

いちおう、見るんですけどね。
でも「ラク」だと謳われてるレシピですら、つくる気が起きません。

ラクだから、料理するんじゃないんですよね…。
根本的に、喜びの気持ちから、料理したい気持ちになりたいんです。

そういう時、私は料理家さんの言葉に触れるようにしています。
レシピ本じゃなくて。

家族のために、自分のために、
今日の食事を、きちんとしてみようと思えるように。

ですが、人それぞれに合うものがありますよね。
きちんと手作りのご飯!と決めつけるのもまた消耗するばかり。
自分にぴったりの、
料理(家事)のやる気を出すツボを見つけられるといいですね。



辰巳芳子のことば 美といのちのために


熱中症対策では、水分補給が盛んに警告されます。
もちろん大切なんですけど。
そもそも、暑さに負けない体をつくることの方が大切なのでは。
それには、休息と、食事。この2つ。だと私は思っています。
しっかり食べる!眠る!ゆるむ!
暑い夏をたのしく過ごしていけますように。

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2020-08-07 (Fri)

レレレのおじさんのルーツがわかった

レレレのおじさんのルーツがわかった

ありがとうございます。吉報配達ブログへようこそ。吉報を届けることができますように。「働くっていうのはレレレのおじさんのやってることだ」この解答を求めて、さまよっていました。やっと自分なりに納得のいく答えが出ました。『これでいいのだ・・・さよならなのだ(赤塚不二夫+杉田淳子)』です。前回紹介した『これでいいのだ』が漫画家として成功するまで。今回紹介する書籍は、晩年の赤塚不二夫氏が連載してたエッセイと...

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「働くっていうのはレレレのおじさんのやってることだ」
この解答を求めて、さまよっていました。
やっと自分なりに納得のいく答えが出ました。

『これでいいのだ・・・さよならなのだ(赤塚不二夫+杉田淳子)』です。



前回紹介した『これでいいのだ』が漫画家として成功するまで。
今回紹介する書籍は、晩年の赤塚不二夫氏が連載してたエッセイと、
赤塚氏と仕事していた編集者・杉田さんの文章とで構成されています。


レレレのおじさんのルーツについてですが。
杉浦茂さんという漫画家さんを尊敬していた赤塚氏。



杉浦氏の漫画キャラクター「猿飛佐助」が、
「レレレ、なぜ僕は財布を持っているんだろう」
なんていうんですって。
ナンセンスギャグの元祖みたいなものですね。

赤塚氏はそれが大好きで大好きで、
レレレのおじさんは、杉浦氏に対するオマージュである、と。


はあー、やっとわかってスッキリしました。
ネットでは、レレレのおじさんは釈迦に掃除しろと言われ、
ずっと掃除を続けているうちに悟りを開いた人物が
モデルだと語られてるんです。

ファンが作り上げた美談のようなものでしょうか。
ちなみに「バカボン」も仏典から来てるようなことも言われていますが、
赤塚氏の著書には、一切そのようなことは出てきていません。


ま、いっか。

赤塚氏の、現在(2000年頃)のマンガに思うことも書かれていました。

このごろのマンガは殺伐としている。
マンガは人の心をほのぼのとさせるところから始まったはずなのに、
どこかギスギスした絵が多い。


常識を知らずメチャクチャをやるから、陰惨になるだけだ。
そんな陰惨なメチャクチャを、ナンセンスだと勘違いしている若者が多い。
それこそナンセンスだ。



レレレのおじさんのやってることが働くということ。
これを「人として真っ当に生きること」と言い換えてもいいでしょうか。

それは、他人に対し、ほのぼのとした存在であることじゃないかなあ。
「ほのぼの」って、あたたかみとか、人の心を和ませること。
レレレのおじさんって、「ほのぼの」そのものじゃないですか。

どんな時でも、周りがどんだけ騒がしくても、散らかしても、
せっせせっせと、ほうきを動かし続ける。
目が合えば、「お出かけですか?レレレのレー」とあいさつ。
それはもう、安心とともに存在してるといえるんじゃないでしょうか。



赤塚氏の最後の仕事は、点字絵本でした。
難航したんですが、赤塚氏の、

「目の見えない子もくだらない本を読んでもいいでしょう?」


この言葉に、制作側が奮起して完成したそうです。



なんという、あたたかみかと思います。
レレレのおじさんもバカボンのパパも赤塚氏も。

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2020-08-06 (Thu)

みんなの幸せを願っている、『これでいいのだ』

みんなの幸せを願っている、『これでいいのだ』

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働くっていうのはレレレのおじさんがやってることだ

この一文の意味を考えるために、レレレのおじさんが登場するマンガ、
「天才バカボン」原作者の本を読んでみようと思いました。
『これでいいのだ(赤塚不二夫:著)』です。



子供時代から、漫画家として人気を博したころまでの自伝です。
満洲で生まれて、10歳で日本に引き揚げてきたんだ、知らなかった。

敵も味方も同じ人間じゃないか



赤塚氏のお父さんは、特務警察官でした。
どんな任務だったのか、詳しくはわかりませんが、
かなり命がけだったみたいですね。日中戦争が起こる頃だし。
日本人は中国人に対して威圧的な態度だったとかありますし。

けれどお父さんは、厳格な中にも公平さがあったというか。
中国人に意地悪をせず、また、取り入ってくるような人からは
絶対に物を受け取らなかったとか。

天才バカボンのパパがよく口にする”これでいいのだ”は、
ぼくのおやじの生き方と共通するものがある。
果たして”これでいいのだ”という人生をおやじは生きたかどうかわからないが、
少なくともそういえるような生き方を目指したことはたしかだと思う。


子どもの視線から見たお父さん像。
これが、バカボンのパパの原型だったんだ(パロディしまくってるが)。

お父さん、シベリアに抑留されています。
帰ってこれたのは4年後でした。
体重は激減し、40キロくらいしかなかったそうです。
長い間、後遺症みたいなものにも苦しんでいたとありました。

体調が芳しくないから、仕事もなかなか見つからない。
頼まれて渋々引き受けた農協の仕事は、給料を半分にされていました。

それでも、夜、農協から届く食料などを、
各家庭に配るためにリヤカーを引いて歩いてたそうです。
もちろん、そのぶんは無給。

そんなお父さんだからこそ、
親切な人が、食べ物を分けてくれたりすることも多かったみたいですね。


あとがきには、次のように書かれています。

おやじは出口を探して生きた。おやじは自分に問いかけていたはずだ
   ”これでいいのか?”と。



あの時代に、まわりに流されずに
「敵も味方も同じ人間じゃないか」と言えた人って、
基本、バカボンのパパ精神を持ってるんでしょうね。
同じ人間の、生きてるものの、幸せを願っている心じゃないでしょうか。

はたから見てると悲惨な人生かもしれないけど、
みんな同じ、幸せになれと願ってる人って、
”これでいいのだ”と、胸はって生きる人生を送れるのかもしれない。


赤塚氏の書き方は、暗くならないように、
所々は茶化すように表現されています。「にゃろ〜」とかね。
けれど、戦争の遺したものがついて回っている感じがあります。

家族揃って過ごせてる時間が本当に少ないんです。
みんな一緒では暮らしていけなかったんですね。
お母さんだけ別の場所で働いて仕送りしてたり……。

決して、戦争を強調した自伝ではないんですけれども、
帰国してから「満州だろ」と差別されたり、
何年にもわたる貧困は戦争が原因だとか。
印象に残りました。

こういう両親の生活をバラバラにしたり、
家族を悲惨な目にあわせる戦争だけは、
もう二度と起こしてはならないと思う。


漫画家さんの戦記って、
水木しげる氏のラバウルものくらいしか読んでなかった。
今回、赤塚氏の本にはね、ズンときました。
8月はとくに、そんな感じです。




いいことと悪いこと、もしかしたら悪いことのほうが多かった人生かもしれないけど、
子どもから見たお父さんの人生は、
「これでいいのだ、うん」と締めくくれる最期に思えたそうです。

バカボンのパパに名言が多いのは、
お父さんをお手本にしてるからなんでしょうね。

「わしはわしでいいのだ」

「あなたはあなたでいいのだ」

「みんなのしあわせをねがっているのだ」




レレレのおじさんは出てこなかった。
レレレのおじさんを求める旅は続く……。

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