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2017-06-26 (Mon) 06:45

学校へいきたい!世界の通学路

ウチの長男の小学校は、家から徒歩10分もかからない場所にあります。
私のいとこの子は、愛媛県の山の中に住んでいて、小学校に行くために、毎朝6時半に家を出ます。

うわ~、毎日早起きして坂道歩いて、大変やな~と思っていたら。
もっともっとすごい通学をしてる子どもたちがいました。


『学校へいきたい!世界の果てにはこんな通学路が!』


モロッコの12歳は・・・

家から22キロ離れた学校へ通うため、山の中を歩きます。
山のふもとにある村に着いても、まだ標高は1950メートルもあります。
ヒッチハイクで学校まで行きます。運がよければ、ですが。ダメならさらに歩きます。
将来、お医者さんになる夢をもっています。



キルギスの12歳は・・・

標高2400メートルの奥地に住んでいます。
学校は山ひとつ越えていきます。
13キロの通学路を、馬に乗って、3時間かけて通います。
途中、オオカミの足あとがあります。
襲われたくないから急ぎたいけれど、馬がケガをしたら大変です。慎重に慎重に進みます。
将来の夢は、コンピュータ・エンジニアになることです。



マレーシアの11歳は・・・

カヌーで1時間かけて通学しています。
海が時化ている日は、親も不安でたまらないはずです。
船底が割れて沈没することも度々あります。
教科書やノートはいつもビニール袋に入れてしっかり口を閉じておきます。濡れたら勉強できません。
ぼくは学校の先生になりたいです。



インドの13歳は・・・

学校がある町へは、川を2つ越えていきます。
一つ目の川は、サイクロンで橋が流されてしまったから、渡し舟に乗らなければなりません。
私の地方では、女は泳ぎを習わせてもらえません。
舟が沈んだらと思うと、恐ろしいです。
二つ目の川は歩いて渡ります。
雨季は水量が増し、肩まで水に浸かってしまいます。
私の夢は、お医者さんになることです。



どの子にも共通しているのは、親世代はほとんど学校に行けなかったこと。
今でも、家の仕事や金銭的な問題で、学校をやめてしまう子、そもそも通えない子がいっぱいいることです。


自分たちが学校に行けることが、本当に幸運だと思っているから、
学校に着いたときにはくたくたになっていても、
「さあ、これから1日が始まるんだ」と、教科書を開くことができます。


日本では、陰湿ないじめによって「学校に行きたくない」子どもたちがいます。
そして、大人たちは「学校は行かなければいけないんだ」と行かせようとします。

「行かない」ことを選ぶ子どもにも、覚悟があります。
その覚悟も、尊重してあげるべきだと私は思っています。



学校に行く。
学校に行かない。
この子たちのがんばりが、将来のそれぞれの国が良くなることにつながっていく。
そうなってほしいです。





シリーズ化されています。

最終更新日 : 2020-07-18

* by 八咫烏(負傷中)
これは、映像で見たことがあります。
私の気のせいでしょうか。
条件が厳しいところであればあるほど、子供たちの向学心も高くなるような気がしますね。
与えられたものとつかみ取ったものの差。
必死になって、子供たちにやる気を植え付けようと、向学心を持たせようとする日本の教育は「全」否定はしませんが、何かがおかしい。何かがズレている気がします。

このキラキラする心! * by yokoblueplanet
こんばんは。
ヒトってこんなにキラキラした心を持ってるんですよね〜何で、このキラキラを多くのヒトが忘れてしまっているのか???
思い出すだけでも、人生|世の中、変わると思うんだけど。。。

* by てかと
こんにちは!
誰もがエジソンみたいに親が教員免許を持っていて、
親から学べるなら学校いらんのかもね
教員免許は必須課程にすればいいかもw
これとらないと卒業できません、みたいな
俺は遠慮ねがうw

Re: 八咫烏(負傷中)様へ * by 馬場亜紀
コメントありがとうございます。
気のせいじゃありませんよ!元々はドキュメンタリー番組として放送されたものを書籍化しているそうです。
私はこの番組を見ていないんですよ。
これは映像で観たほうが、通学の大変さがより一層伝わってきただろうなと感じました。川でおぼれそうになる通学なんて・・・。
だいたい、自分を振り返っても「今日も学校か・・・」なんて思ってました。えらい贅沢ですよね。
学校というか今の教育がどんなものなのか、長男の成長とともに味わっていきます!

Re: このキラキラする心! * by 馬場亜紀
yokoblueplanet様、コメントありがとうございます。
日本の子どもたちで今、キラキラした心をもって学校に行く子、小学1年生くらいかもしれませんね。
自分がどんなだったかな~と思い返しても、「今日は休みや、やったー」とか、「学校か・・・」なんて日も多かったように思います。でも嫌いだったわけではないけれど。
やはり、勉強しなさい!モードがやる気を削がれる一因だったかも。今ならすごく勉強したい!って思います。
だから、大人になっても勉強することはいいんでしょうね。キラキラを取り戻せて。

Re: てかと様へ * by 馬場亜紀
コメントありがとうございます。
教員免許必須か~、私も遠慮してよろしいでしょうか。卒業できる気がしないですよ。
学校に行くことで我慢や努力を覚えて経験することはすごく大事だとは思うんですけど、いじめがあって、「もうしないから、来て」と言われて、何もなかったかのように過ごすことなんて本当に出来るのか?って思うんですよね。
親のできることって、どれだけあるのかな・・・なんて考えても答えは分からないです。教えるのも難しくてしょうがないし笑。

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