吉報配達ブログ

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2017-08-01 (Tue) 06:45

自分より若い小説家の小説は読めないなって人に

青空にソフトクリームぶちまけてなんて平和な夏なんだろう



8月ですね。
夏真っ盛り。
それを表現したような短歌から始めてみました。


これは、
『つむじ風、ここにあります(木下龍也:作)』の短歌集の1首です。


木下龍也氏は、1988年生まれ、現代歌人・前衛歌人という肩書きをもちます。

どうも、自分より年下の作家の小説って、読みにくいんですよ。
扱うテーマも関心が薄いものだったり、
そもそも文章が読みづらいというか、リズムが合わないことが多いんです。

なので、どうしても敬遠しがちで。
でも、短歌ならどうだろう?と思い、ぱらぱらっと見てみたら、とても素敵だった。

今回は、私がいいなと思ったものをいくつかご紹介したいと思います。



視点がいいな


液晶に指すべらせてふるさとに雨を降らせる気象予報士


花束を抱えて乗ってきた人のためにみんなでつくる空間


母が死ぬ前からあった星だけど母だと思うことにしました


すれちがう人のどれかは天からの使者であるかもしれない登山


あとがきにぼくを嫌いな奴はクズだよと書き足すイエス・キリスト



笑った


赤青黄緑橙茶紫桃黒柳徹子の部屋着


YAHYAHYAH 殴りに行けば YAHYAHYAH 殴り返しに来る笠地蔵


むこうからやってくるのは馬だろうブルース・ウィルスではないだろう



戦争


爆風は子どもの肺にとどまって抱き上げたときごほとこぼれた


ひらがなのさくせんしれいしょがとどくさいねんしょうのへいしのために






路地裏でわたがし味の君の指ふくめばとぎれとぎれのひかり


愛してる。手をつなぎたい。キスしたい。抱きたい。(ごめん、ひとつだけ嘘)


唇が荒れるくらいの長いキスまでに交わした短い会話


電気つける派?つけない派?もしかしてあなた自身が発光する派?


かなしみはいたるところに落ちていて歩けば泣いてしまう日もある



特に恋愛小説は「もういいよ、今さら」という感じで読まなくなりました(笑)
でも、短歌でこうやって読むと、いいですね。
自分で想像を膨らませて楽しめるし、ちょっとキュンとなるだけでも、新鮮。



短歌は、授業で習うもの、
齋藤茂吉や与謝野晶子などのビッグネームで、敷居が高いものという先入観もあり。

もっと気楽に、言葉と感性を楽しんでいけるかも!と思えました。



『つむじ風、ここにあります』



『きみを嫌いな奴はクズだよ』


今回、こちらの2冊から引用しました。
あなたに響く1首が見つかるかもしれません。

最終更新日 : 2020-07-18