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2018. 04. 05  
おまえが優しさや思いやりを持っていれば、
必ず気づいてくれる人がいる。



『Wonderful Story』という短編集を紹介します。



「犬」をテーマにした、5人の作家の短編を集めています。
どれも切り口やストーリーが違っていて楽しめます。
少しミステリー仕立てといえるでしょうか。

その中で、犬崎梢さんの「海に吠える」を。


6年生のフミ君は東京から千葉の犬吠埼の近くにお父さんと引っ越してきました。
お母さんと妹は東京に残ったまま。
実はお父さんは左遷させられ、こうした状況になってしまったのでした。

フミ君はクラスメイトから、
「お父さんは病院で悪いことをしたから居られなくなったんでしょ?
噂になってるよ」と言われます。

「誰がそんなことを言ってる!?」と問い詰めたら、
転校して初めて友だちになった「佐丸」のお母さんだと。


家に帰ってからフミ君はお父さんに言います。
「ぼく、友だちのことが信じられないよ」

お父さんは毅然としてこう答えました。

「それは、とても大切だからだよ。
なくしたくない気持ちが強すぎて、恐くなるんだ」

「でもな、自分は自分で精一杯、誠実にやっていくしかないんだ。
おまえが優しさや思いやりを持っていれば、必ず気づいてくれる人がいる。
応えてくれる人がいる。それは信じていいぞ。

お父さんが言うんだからな。まちがいない。大丈夫だ。恐くない。
恐くても、投げ出すな。
お父さんも投げ出さない。おまえも投げ出すな」



フミ君のお父さんは医者です。
医療ミスを隠そうとする病院に意見書を出そうとして、左遷させられた。
そんなお父さんの激励の言葉。



似たようなお医者さんが、私の住む市にいらっしゃいます。
とても難しい手術もできる、腕のいい脳外科医です。

その脳外科医が勤務していた大規模病院で、
不正を隠蔽しょうとする動きがあったそうです。

脳外科医はそれを明るみに出そうとして、病院をクビになりました。
近隣の脳外科はどこもこの医師を雇おうとせず、
けっこう離れた今の市の、入院施設はあるけれど小規模な脳外科に勤務することになったのです。


その脳外科医は本当に素晴らしいのです。

腕を活かせない病院で働くことになったことをちっとも苦にせず、
いつ緊急で呼ばれても大丈夫なように、病院の隣のアパートに住んでいます。

医療に対し、いつも熱い姿勢を保ち、
そのことで看護師からは「口うるさい」とうっとうしがられても、
患者さんからの信頼は絶大です。

あちこちから患者さんがやって来るので、脳外科医は激務・多忙の日々です。


隠してはならないことを言おうとしただけでクビや左遷になる現実があります。
それは本当に残念なんですけれども・・・。

それでも、そういった人たちの崩れない信念に頭が下がります。
どこに置かれたとしても、信頼を得ることができる人は本物ですね。

どんな場所でどんな状況になっても、
自分のできる精一杯の誠実さでやっていく。

本の中、テレビの中の偉い人だけじゃなく、
身近な人を尊敬することも大切にしていきたいです。




執筆した作家たちの名前は、
伊坂幸犬郎、犬崎梢、木下半犬、横関犬、貫井ドッグ郎
ワンダフルなペンネームになっているのです☆


今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。

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読書をしないのもいいもんだ。
ありがとうございました!
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車の運転が下手なんですけど、いい方法は?
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No title
そういうスレてない誠実な医者もいるんだなぁ。
逆に隠蔽をしたって病院がぶったたかれて患者減らしてそう。
その腕のいい脳外科医が前にいた病院なんでしょ?
調べたらすぐネットにでるし、ぶっ叩かれてるのでは、と推察します。
本題に戻ると世の中に、
「自らを高めてひとより抜きんでる」タイプと、
「他者を貶めて努力しないことで上にたつ」タイプの
二種類いますね。
後者は畜生な上に数が多いので社会的に淘汰されていく。
まさに生きていることそのものがどうでもいいモブのような生き物。
そんなクズを相手にしている暇があるなら、
一生懸命自分を磨いたほうがいいよ、って含蓄の
あるセリフだと思います。
俺もそう思うし、そうありたいと思います。
というか、そういう人物でないとセミリタイアなんぞしないし、できないわw
飼い犬に手を嚙まれる
借りてきた猫のようにしとけばいいものを…
病院から言わせればそんな感じでしょうかw
No title
テレビドラマなどの世界だけでなく現実にもあるんですね。
そういった気骨のある人が報われる世の中であって欲しいと思います。
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No title
出る杭は打たれると言いますが、それでもどうしても、出る杭は出ざるを得ないのですね。そもそも、他よりも突出したものをもっているわけですから、それはもうどうようもないでしょう。しかし、出る杭を打つ人たちは気が付かないのですよね。その出る杭が実はどれだけ自分たちに恩恵を与えてくれるのか。
Re: てかとさまへ
コメントありがとうございます。
その医師の件はネットが普及する前のことなので、あんまり広まっていなさそうです。特殊な症例も扱うので、あまり影響は
ないみたいです。
今なら速攻で叩かれるんでしょうが。
そう思うと今のネットは悪環境ばかりでもないかも。
「他者を貶めて努力しないことで上に立つタイプ」の行く末を見てるヒマもないのが、自分磨きをする人の生き方ですね。
誠実さがもっと評価される世の中をね、望むのですが。
自分まで腐らないようにすることが先決ですね。
Re: 飼い犬に手を嚙まれる
aiupaさま、コメントありがとうございます。
小説の中ではまさしく「おとなしくしときゃいいんだよ」の状況でした。
現実のことを詳しく知っているわけではないのですが、いい人が正しく評価される世の中であってほしいなと願ってます。
Re: ミドリノマッキーさまへ
コメントありがとうございます。
そう、現実にあるんですよ~。私も最初聞いたときびっくりしましたけどね。
でも一緒に働いていた人のお子さんが軽い障害があり、その先生に診てもらってるんです。「すっごくいい先生なんだ!ずっとウチの子診てもらうつもり」と言ってたので、患者さんからはしっかりと幸せをもらっていらっしゃることと思います。
Re: 八咫烏(全力稼働中)さまへ
コメントありがとうございます。
クビや左遷にしてから、どれだけのものを自ら手放してしまったのかと、くやんでいるケースも多そうですね。
そう思うと、そんな会社や組織から離れられたことがプラスに働くこともあるのかもと、考え方ですが、あるかなと思いました。
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馬場亜紀

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看護師免許をもっていますが、今は保育の仕事をしています。自身の子育ても真っ最中。
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