--. --. --  
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2018. 04. 11  
難ばかりの今日も。
今日も、みんなが、絶賛生存中。



『困ってるひと(大野更紗:著)』です。



筋膜炎脂肪織炎症候群
皮膚筋炎

難しい病名ですね。とても珍しい病気だそうです。
自己免疫を攻撃する難病を併発した著者の、
闘病と、もろもろの「困った」ことに四苦八苦するエッセイです。

壮絶な症状を抱えているのに、おもしろいんですよ。
「楽しんで読んでもらいたい」という気持ちが伝わってきます。


どんな症状があるのかというと・・・・

全身が腫れて激痛。
手足は潰瘍だらけ。
すべての関節に激痛があり、動かせない。
熱は38度から下がらない。

まだまだありますが、これらの症状が1年以上続いていました。
どこの病院でも「わかりません」「様子をみましょう」だけ。

ほぼ絶望して、
「ここで分からなかったら、死のう」と決死の覚悟で行った病院が、
「オアシス(某大学付属病院)」、ここで命を救われたのでした。

いろんな視点で感想を書ける本です。
闘病、手続きの大変さ、社会システムの問題・・・

私は、「オアシス」のパパ先生(と著者があだ名をつけています)の言葉に注目しました。


パパ先生は「ハイパーお説教大臣」で、
外来もされていますが、どの患者さんのことも叱りまくるのです。

もちろん、難病で苦しみ中の著者も例外ではありません。
毎日30分~2時間のお説教をくらっているのです。


「そんな甘い考えでこの先、生きていけると思っているのか!」
「前に注意した!自己管理ができてない!」
「治療する気がないなら、出ていけー!」
「頭を使え!」
「注意が足りん!意識が低い!」
「何でもあるものに頼ろうとするな!!」



厳しい。こんなお医者さん見たことないです。
普通だと患者さんが泣き出したり怒り出したりしてもおかしくない。

でも、パパ先生の外来は「ドM外来」と呼ばれ、
連日、叱られたい難病患者さんが大勢訪れるのです。


なんでこんなに厳しいのかなあと思ったんですが、
読み進めていくと、著者のこんなエピソードがあります。


自分で動ける状態ではないため、
入院中に必要な日用品や下着・服などを買ってきてもらう、
いろいろ申請するのに必要な書類を市役所からもらってきてもらうなど、
友人たちにお願いしていたのです。

ほぼ毎日、メールで。
それが半年以上続いたころ。

3人の友人が病室にやってきて、
「ウチらもきついんだよ・・・」と告白したのです。

著者はモノを頼むことをいつしか「当然」だと思っていたことに気づきました。
友人たちは「なんでも言ってね!」と言ってくれていて、
その気持ちは嘘でもないし、なくなったわけでもないのです。

だけど、友人たちにも仕事とか日常生活があって、
そこに当たり前のように用事を言いつけられて、
疲れてしまったのです。


読んでいるとまるで著者の性格が悪いように見えますが、
本を読むとそんなことはないことは分かります。

誰でもこうなる可能性があるのでは・・・と怖くなりました。

究極に困ったことがないだけで、
自分も、「私困ってるから、頼って当然」というふうになるかもしれないのだと。


パパ先生が口うるさく叱るのは、
甘えすぎてしまったがゆえに、友人が去っていった孤独な患者さんを見続けてきたからではないか。
こんな風に想像したんです。


人が手助けしてくれることに感謝をもち続けなさい。

こう言っただけでは伝わらないから、叱る。
そういう愛情もあるんじゃないかなと感じました。



著者は今も闘病中です。
そんな著者の言葉で終わります。


なにがあっても。
悲観も、楽観もしない。
ただ、絶望は、しない。

難ばかりの今日も。
今日も、みんなが、絶賛生存中。



今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。

にほんブログ村
NEXT Entry
こんな桃太郎はおイヤ?
NEW Topics
読書をしないのもいいもんだ。
ありがとうございました!
中間点で会いましょう
やりたくないけどやらなきゃいけない。
車の運転が下手なんですけど、いい方法は?
Comment
No title
人間は簡単に堕落する生き物。
人権、生存権、生きる権利などたいした生物でもないくせにあぐらをかいて生きるようになった。
記事中に登場する医者は神ですよ。
親でもここまで言う御仁はなかなかいないでしょう。
わたしが医者なら同じルートをたどった可能性があり、
早晩つぶれたかもしれませんw
だって、バカやアホを相手にして見捨てもせずに毎回注意するんでしょ?これが神といわずしてなんなのか?と。
無限の愛がなくてはできないよ。普通見捨てるでしょ。
だめな人はやまほどいる上に勝手に主張してでてくるけど、
賢人は探してもでてこない。
ダメなおのれを叱ってくれる神にあったら礼を言わないとなぁ。
何度も叱られに来るというのはMな患者というより、
やる気はあるけど行動が伴わない人なんですね。
マインドセットをどのタイミングで切り替えられるのか、
医者がスイッチになるのか、出会った本か、ドラマか、
人間か、いずれにしても楽しみに待っているというところなのかな。
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
あらまあずいぶんとカラフルな布団だこと
美人でドSな女医さんなら、何とか違うプレイに置き換えてガマンできそうですが褒められて伸びるタイプなので落ち込んでしまいそうですwでも、ただなじるのではなく理にかなった叱り方をしてくれるので多くの方が評価するのでしょうね。

確かに叱り方の上手い人が減ってしまったのかもしれません。
No title
正直、賛否両論だと思いますね~。私自身、病気で緊急外来に行ったことがあるのですが、その先生も随分ときついことをいう人でした。ただ、その先生の困ったところは、それほど「腕が良くない」ですよ。叱りまくる以上は、ちゃんと患者さんの生活がそれに従えば向上すると請け負ってくれないと正直困ります。今、私の持病を見ている先生はこれまた結構きつい方で、約束事守れないなら知らん!って方ですが、大変に腕が良い。こういった方ならば、ときおり約束事を反故にしてしまいそうなときに、そのときはイラッとして、のちのち本当に感謝する存在になります。叱る。ってことば、教師と生徒の関係にもあてはまりますが、裏に信頼があるからこそ、ですね。
Re: てかとさまへ
コメントありがとうございます。
患者は一人じゃない。それなのに皆に平等に愛の鞭をふるう先生。
外来やって会議や研究もやって、休みなく、無休で働き続ける。
マンガの世界か神だけみたいですが、実在するというのが素晴らしいです。
「2時間待って3分診療」などといわれる、流れ作業のような診察で済ませる医師が多いのに。

毎回叱られる患者さんは叱られることをしてるってことだけど、でも、正直かも。
できてないのに「やってます」と隠す人だっていますからね~。隠されると原因がわからなくなって治療に差し支えるのですww

やっぱ、叱れる人が極端に少なくなったし、叱るととばっちりがくる世の中になっちゃったんでしょうね・・・。
それだけに、厳しく言ってくれる人には、まず自分の言動を省みて「気づかせてもらえた」と感謝しなければ、と思いますね。
もっとも、大人になったら叱られる機会もほとんどないんですが・・・。
Re: あらまあずいぶんとカラフルな布団だこと
aiupaさま、コメントありがとうございます。
布団、いろんな色の布団が重なって「重たい・・・!!」ってなってるのかなあ?気にしてませんでした(笑)
女王女医さま、いいですね。大人気外来になりそうです。
いや、どっちやろ?男性ってそういうの落ちこみやすいかも?
なじる、と、叱る、をごっちゃにする人だとクレームになるんでしょうね~。
Re: 八咫烏(全力稼働中)さまへ
コメントありがとうございます。
その緊急外来の先生、ダメですよ~!初めて会って、しかも見立てがしっかりしてないなんて。失礼すぎると思います。「救急でくんなよ~」とめんどくさく思ってたのではないでしょうか。
かかりつけ医の先生がきついのは納得がいくし、信頼もできますよね。
結局は、信頼関係があるかどうかによりますね。なんでも。
No title
つらいよね。でも、そのつらさを表に出さない。すごい。
自分がその立場に置かれたとき、どう行動するだろうかと考えてしまいました。
最近、若い人たちの間でも「絶賛遅刻中」とか「絶賛恋愛中」という言葉が使われていますが、「絶賛生存中」も言い得て妙ですね。
生きることの素晴らしさを表しているようで、自分もこれから使ってみようかな、なんて思うことした。
こんばんは♪
更紗さんの本は全部読んでいます。
私の友達が更紗さんと友達なんですよ。
私とは友達ちゃうけどね(笑)。

更紗さんの強さと行動力
すごいですよね。
信頼できる先生でも
いらっとすること言うときもあるけど
最後に感謝できる先生がいいですよね。

更紗さんは頼る人が友達しかいなかったから
いろいろ頼んだけど、頼りすぎて見放されてしまった。
私だったら周りに親がいるから親に頼めるけど
親がいなくて頼めなかったら、友達頼っちゃいますよね。
それで相手が負担になって関係が崩れるって悲しいなぁ。
もちろん友達だって生活があるから
疲れる気持ちもわかるんですけどね。

友達との関係や距離感って難しいですね(;´∀`)
No title
亜紀さんが分析されてるみたいに、
いろんな視点から感想を書ける本…ですよね。
私はこの本を読んだ頃、他の親と一緒に行政に働きかけていたさなかで、
「制度のマリアナ海溝」が一番突き刺さりました。
当時は「放課後デイサービス」制度などなく、
障がいのある中高生の地域での居場所が限られているのは、教育と福祉の制度の狭間で長年放置されているからだ!と、
この本の論調に重ねて気を強くしたのを覚えています。
亜紀さんの視点、「厳しい言葉をありがたく」にも、なるほど!でした。
人間関係の肝、みたいなところを考えさせられますね(しかもとっても難しい問題…)。
悲観も楽観も、絶望もしない、この姿勢って大事だな。
改めて読み直したくなりました。ありがとうございました。
Re: ミドリノマッキーさまへ
コメントありがとうございます。
「絶賛○○」って使われているんですね!知らなかった~。
「とてつもなく賛美する」のですから、恋愛にはバッチリの表現ですね。遅刻でこれを使われると不仲の原因になりそうですが。
いいこと・楽しいことに「絶賛」をつけると、聴いてるほうも楽しくなるんだ!
つかいましょう~☆
Re: こんばんは♪
ふたごパンダさま、コメントありがとうございます。
やっぱりご存知でしたか!著書のなかにまだ診断名がつかないころに「膠原病の会に入った」というくだりがあったので、もしかしたら・・・と思ったのでした。
大野さん、頭いいし、それに伴う行動力もあるし、けっして友人に甘えることを良しとしない人ですよね。
それでも一度は罠に落ちてしまうことがある・・・。
自分の精神状態が不安定だと、なにをするのか分からない、自分で自分を制御できなくなることがあるってことを知った気がしました。
きっと親ですら、本当は甘えきってしまったら関係は危ういですよね・・・。
だからこそ、普段のときも、してもらえることに感謝、ですね♪
Re: ナカリママさまへ
コメントありがとうございます。
「制度のマリアナ海溝」
ここも深く掘り下げてみたいところですね(詳しくないので書けないのですが、関心はあります)。
制度にひっかからないボーダーの人がどれだけいることか。その正確な人数も統計には出てこないでしょうし。
少しずつですが、ウチの地域は「放課後デイサービス(民間企業)」が増えてきました。
障がい者手帳も使えるし、亀の歩みで進んでいるとは思います。
けれど養護学校がひとつしかないんですよね。特殊学校になると札幌まで行かないとダメですし。
障害をもつ子の家庭はまだまだしんどいことが多いです。
関心を持ち続けていきたいです。
No title
馬場さん、こんばんは。
オアシスのパパ先生が厳しく叱り飛ばしても患者さんが絶えないのは、そこに愛があるからなんでしょうね。
つい「やってもらって(やってくれて)当たり前」と思ってしまっていることが私にもありそうです^^;今一度振り返って感謝の心を忘れないよう心がけたいと思いました。
Re: Ichiさまへ
コメントありがとうございます♪
愛があるかどうかって、言葉と動き、表情などでもわかるし、まず自分のために2時間もかまってくれること自体、大事に思ってくれてるんだな~と感謝ですよね~。
他人にそこまでできる愛情って、私はもてないですから(汗)
究極状況でもなければ、あまりにも図々しくなるということはないでしょうけど、やっぱり「今一度振り返る」、というのもやっておきたいですね。
なくしてからでは遅いですもんね。
こんばんは
ご紹介のこの本、読ませて
いただきました。

読ませていただいて驚いたのは、
けっこうユーモアがあって
おもしろいことでした。

よくあれだけの難病で
苦しんでおられるのに、
よくこれだけの本を
仕上げられたなと
ビックリしました。

早く治療法が見つかって
著者の方がよりいっそう
幸せになられることを
願っております。
Re: こんばんは
坊主おじさんさま、さっそく手にとっていただけたことに感謝です☆
この著者(沙羅さん)と同じような病気の人には有名人みたいです。
しかし病気が特殊なだけに、一部の人にしか知られていないというのが現実ですね。
どんな難病や障害でも、まずは多くの人にしってもらって、それから理解してもらって、そしてやっと手助け・・・。
いろんな人がいるということを知っていくことをまずはやりたいですし、
どんな手助けができるのかなあということに頭を使っていきたいです。
みんなみんな、元気でいられるといいですね。
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

馬場亜紀

Author:馬場亜紀
FC2ブログへようこそ!
本の中の心に刺さる一文をご紹介いたします。
看護師免許をもっていますが、今は保育の仕事をしています。自身の子育ても真っ最中。
くわしくは「自己紹介」をご覧いただければ嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします☆

検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。