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2018. 05. 04  
「あなたの旅に、幸多かれ」


『スーツケースの半分は(近藤史恵:著)』
です。



鮮やかな空色が素敵です。
こんなスーツケースなら欲しい。


フリーマーケットで売られていた空色のスーツケース。
これを持って旅に出た女性たちの短編集です。
スーツケースの内ポケットには、「あなたの旅に 幸多かれ」 と書かれたメモが入っていました。

今までできなかったことにチャレンジできた人。
今の状況を打破する一歩を踏み出すことが出来た人。

メモの言葉とおり、その人なりの幸を見つけていく。
そんなお話の中、ラストの一編は私にとって衝撃的でした。

スーツケースの元の持ち主だった女性が主人公。
歳をとり、ガンであることがわかります。
手術や治療をして闘病するか、このまま静かに最期を待つか。

女性は、闘病を選んだのです。

家を出るとき。
もう、帰ってこれないだろうと予測しているのですが・・・


「ある意味、休暇とか旅行みたいじゃない。
家から離れて遠くに行くのが旅ならば、
入院だって一緒でしょう。
楽しくて優雅なだけが旅じゃない」



入院荷物を、素敵な空色のスーツケースに入れて出て行くのです。

「無理矢理遠くに運ばれていくような旅だけど、
お土産を詰めて持って帰りたいね」
 と・・・。


もしも、私が病院で働いていて、
素敵なスーツケースに入院荷物を入れて来た患者さんと会ったら。

その人のことを精一杯応援したいと思うでしょう。
負け戦だと知っていても、敬意を持って、全力で看たい。


楽しいことなんてないじゃないですか、入院って。

だから、旅行では使いたくないようなヘンなカバンとか(笑)、
そういうのに入れて来ても別に普通なんですよね。
そういうほうが一般的と言ってもいいくらい。

デパートの紙袋に入れて来る人だっていますし。

だけど、大事に使いたいようなカバンを持って入院する。
この心意気というものに、ガツンとやられました。


もしものとき、どうでもいい格好とか持ち物じゃなく、
自分のお気に入りの物で颯爽と行けたらな、と憧れます。

たとえそれが、死出の旅だとしても。



この小説は女性へのエールだと思います。
悲しいところを取り上げましたが、勇気を与えてくれます。

「生きて帰ってこれたら成功」

連休中、連泊で旅行の人、近場にお出かけの人、お散歩の人。
いろいろありますが、家から出たらすべて「旅」に入るのかも。

旅に出たら、無事に帰ってくることです。
楽しいこと・嬉しいことを集めて帰ってこれますように。



今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
あなたの旅に、幸多かれ。

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ありがとうございました!
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Comment
青空
神様に賄賂を贈り
天国へのパスポートをねだるなんて
本気なのか?

マーシーの書いた詩にような節がありますが
目の前の困難に対しその覚悟を問う言葉のように感じます。
No title
たぶん自分は旅に出ることはないと思います。
病院も行きたくない。旅行かばん持ってないし。
行くとしたら死出の旅ぐらいか。
これ、旅行かばんは要らないですよね。
Re: 青空
aiupaさま、コメントありがとうございます。
> 神様に賄賂を贈り
> 天国へのパスポートをねだるなんて
> 本気なのか?
>
> マーシーの書いた詩にような節がありますが
> 目の前の困難に対しその覚悟を問う言葉のように感じます。

イカサマなしに、堂々と旅立てるような自分でいられたら・・・と思います。
この歌も今でも色あせないです・・・♪
Re: ミドリノマッキーさまへ
コメントありがとうございます。
必要のないモノは持たん! という決意表明のように受け取りました☆
ホントの死出の旅は、そうですね、旅行カバンはいらないでしょうね(笑)
手ぶらのお散歩も最高に気持ちいいものですしね。
こんばんは♪
入院するときは慣れているから
いつも入院グッズはだいたい同じかな。
100均の大きな袋にポイポイ入れて
3袋くらい持っていきます。
何でそんなに量が多いかって?
マイ枕持っていかないと眠れないし
いつも使ってるタオルケット持っていきたいし。
入院の病室を自分の部屋のようにしたい派です(笑)。
今のかかりつけの病院は別荘みたいなもんだし(笑)。
入院はしたくないけど、するときは
できるだけ快適でいたいな(*´▽`*)
No title
こんばんは。
タイトルが気になります。
空けておいた半分には、お土産を詰めて帰ってくる、
ということかな。
入院して、それっきり、という形で両親とも逝ってしまったので、
母の方は、病院から持ち帰った荷物を細々したカバンに入れたまま、まだ荷ほどきできていないものがあります。
何を見ても懐かしいですね。
でも、手荷物はなるべく少ない方がいいかな。
ちょっとしんみりしてしまいました。
でも、元気をくれるお話なのですね。
明るい空色のスーツケース。
形は息子が持っているのと同じですが、彼のは黒色に赤のステッチ、という渋いものです。
これからも、このスーツケース持ってあちこち旅してほしいなあ。

No title
人生そのものが旅みたいなものですね。やがて歳をとってなくなると元のところへ帰っていく。持っては帰れないかもしれないけれど、たくさんの思い出をもってここを後にしたいと思いますね。闘病という選択肢。受け入れる選択肢。どちらも正解。どちらも過酷。毅然とした態度で恐れることなく旅をする気概を持てれば…。
Re: こんばんは♪
ふたごパンダさま、コメントありがとうございます。
快適に過ごすために荷物が多くなる。
おお~、少数派ですよ、きっと!
たまに自分の部屋!?みたいに改造される患者さんがいました(笑)。
でも気分から良くするというのは、治療効果を上げると思うんですよ。
家族写真を飾る人とか、会話やその人となりを知るきっかけにもなりますし、看護する側からもけっこう歓迎の行動です。
もちろん入院がいいとは思っていませんが、どんなときも楽しめるように、というふたごパンダさまの心意気、私も真似しますね♪
Re: ナカリママさまへ
しんみりさせるところをピックアップしてしまいましたw
でもラスト以外はすべて爽快な展開です。
そしてスーツケースっていいなあとも思いました。
私は持ってないんですよね。
飛行機で荷物を預けたことがないのです(リュック一つで海外にも行きました)。
娘を海外留学させるのを止めようとしていたお母さんの心境の変化はじ~んとしました。
もしも、読む機会があればおススメです☆
息子さんの旅も、素敵なスーツケースとともに、たくさんのお土産を詰めて帰ってこれるものでありますように!
Re: 八咫烏(全力稼働中)さまへ
コメントありがとうございます。
結局、最期の旅には思い出さえあればいいんだろうなと思いますね。
それを作るために人生の旅を続けるようなもの・・・。
闘病を選ぶか、為すがままを選ぶのか。
正解がないからこそ、自分で決めたことにキッパリと立ち向かいたいですねえ。
No title
こんにちは。とても気になったので図書館で予約し、今日読み終えました!9話まで面白くて一気読み!女性たちのかざらない本音がいとおしくなるような、すてきな本でした。女性にむけたエールですね。9話でどうして加奈子おばさんのもとにスーツケースがやってきたのかわかりますが、ラストで和司が空港で青いスーツケースを引く優美さんを加奈子さんの元義妹とはしらないまま見かけるあたり、うまいなあ・・・!と(^^)この作家さん、初めて読みましたがすごくよかったです~紹介ありがとうございました!
Re: 梨の木さまへ
たぶん、はじめましてですよね。コメントすごく嬉しいです!
しかも読んでくださったなんて♪ ありがとうございます!
女性が励まされ、勇気を出したり自分へ期待を込めて行動を起こしたくなる、そんな小説ですよね。
近藤史恵さんはシリアスなものや少しホラーの入った怖いものも書かれています。
今回のようなものがお好きであれば、「タルトタタン」シリーズや「モップの精」シリーズもおすすめですよ~♪

梨の木さまはブログされていますか?
URL貼っていただけたら訪問したいんですが♪
もしよろしかったら教えてくださいませ☆
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プロフィール

馬場亜紀

Author:馬場亜紀
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本の中の心に刺さる一文をご紹介いたします。
看護師免許をもっていますが、今は保育の仕事をしています。自身の子育ても真っ最中。
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