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北海道のインド人

2019.03.25(06:00) 740

海外に定住すること。
自分が住もうと決めたその地域の人たちを信頼できるからこそ出来ること。

こんなことを想ったきっかけは、帰宅したダンナの話から。

「今朝乗ったバスさあ。
乗客全員、インド人だったさ」

ここは北海道。観光地ではない、普通の中規模市です。
時々バスで出かけるダンナですが、
通常は学生たちもおらず、少し空席があるくらいのゆとりがあるそうです。

今日に限って、すべての座席がインド人で占められていたって。
インド人なのかネパール人なのかスリランカ人なのかパキスタン人なのか、
そのあたりは見分けられないんで、代表として「インド人」にしておきましょう。

「終点まで誰も乗ってこねえし、誰も降りねえし。
なんか・・・イヤってわけじゃなかったけど、居心地悪かった~」って。

インド人同士、わきあいあいって感じでもなかったらしく。
静まりかえる冬の北海道のバスに、インド人ぎっしり。


昔読んだ「北極のインド人」を思い出しました。
『南極のペンギン(高倉健:著、唐仁原教久:画)』の中の短編です。




北極での撮影は、現地にくわしいガイドがぜったい必要だ。
ところが、ぼくらの撮影隊についてくれたガイドは、なんとインド人だった。
”だいじょうぶかなー”




健さんの”だいじょうぶかなー”の気持ち、わかります。
違和感ありありですよね。北極にインド人。

観光ガイドくらいなら別段支障はないですけど、
ブリザードに襲われたらと想うと、
心もとないですよね。


案の定、ブリザードに襲われた撮影隊。
凍え死ぬ覚悟をしたとき、インド人ガイドが助けにきてくれたんです。


信頼できるガイドだった。
いつでもどこでもぼくらの身の安全をまっ先に考えてくれていた。




インド人のガイド・ベーゼルさんに、
なぜ北極に住んでるのか尋ねた健さん。
返ってきた答えは、

「ここに住むと、人間を信じることができる」でした。


海外に住むということ。
旅行でいつか自分の家に帰るのとはまったく違うものです。

観光旅行なら、その国・地域のイイ所だけを見ればいい。
イヤな所があったとしても、帰ってきて話のネタにすればいいだけ。


でも住むとなると、
イヤなところも受け入れるということ。
清濁併せ呑む、みたいな根性はいるでしょう。

それでも住みたいと想うのは、
その地域の人に対する信頼感があるからじゃないかと想像します。



私の妹は8年くらいスペインに住んでいます。
職場の上司や同僚はとても良くしてくれるそうで、
父の病気のことや葬式などのときも、
「すぐ行ってあげなさい」と、
忙しい時期に休みをとることを快く承諾してくれてとても助かったんです。


いいことばっかりかというと、そういう訳ではありません。
バルセロナに住んでいるんですが、通勤電車に乗るとき。

乗客の8割は、改札口を飛び越えていくのだとか。
切符や定期券をもたず、タダ乗りするのがほぼ当たり前になっているのです。

駅員さんはちゃんといるんですって。
「何してんの?怒らんの?」ってきいたら、
「”切符買ってくださ~い”って、言ってるだけや」と。
どうにも手の打ちようがないみたいですね。

モラルとして”どうよ?”みたいに感じることはいろいろある。
それでも、スペインが好きみたいなんですよね。


北海道のインド人。
なんでわざわざ北国に?
日本に住むなら、もっと住みやすいところはいくらでもあるでしょうに。
地震はあるわ、極寒で水道管は凍るわ。

それなのに、北海道を選んでくれた。
私は自分の住む地域のことを、もっと誇らしく想ってもいい。
同時に、来てくれたインド人にガッカリされないように生活したいです。

選んでもらえた責任、というと重いけど、
「こんなところだと想わなかった~」と思わせない、最低限の心づかいをしたい。

とはいえ、近所にインド人はいないんですが。



南極のペンギン [ 高倉健 ]


このストーリーを胸の星に!
俳優 高倉健が世界中で出会った優しい心  (帯コピーより)




大人の絵本。
20分で読めてしまうけど、20年、胸に残ります。



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コメント
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【2019/03/25 13:46】 | # | [edit]
でも住むとなると、イヤなところも受け入れるということ。

この言葉は、そのまんま人間関係にあてはまりますね。
イベント撮影でいうと、仲が良いチームさんとの関係にあてはまります。

人間がすること(住む場所もそうですけど)、がプラスの面だけであるわけがないんですよね。マイナスの面も多数あるのが当然です。でも、それを遥かに上回るプラスの面を信じているからこそ、の関係ですよね。

本当の意味合いで人を信じることってのは、実はなかなか難しいことだと思います。

ところで、インド人でぎっしりのバスはちょっと辛いです(笑)

あとスペイン人は鉄道を取り上げてやれば、そのありがたみが少しわかるんじゃないですかね(笑)
【2019/03/25 14:13】 | 八咫烏(全力稼働中) #- | [edit]
自分は外国には絶対住めません。自信をもって言えます(^^♪
鹿児島県外でも無理。理由はいろいろ・・・
ですから北極や北海道に住んでいるというインドの方は尊敬以外の何物でもありません。

この本、著者は俳優の高倉健さんだったんですね。最初は同姓同名の人かと思いました。
これだけです。何の脈絡もなくスミマセン。
【2019/03/25 17:16】 | ミドリノマッキー #- | [edit]
バスにぎっしりのインド人(笑)。
そりゃびっくりしますよね。
北海道に住んでいた人たちなのかな?
旅行かな?
私は外国人に差別的な目はないですが
言葉が通じないからコミュニケーションが
取れないから話せないなって思っちゃいます。
だから英語だけでも相手の話していることわかればいいのになぁ。
そして英語で話して伝えられたらいいのに(*´▽`*)
【2019/03/25 21:17】 | ふたごパンダ #- | [edit]
一人の人のなかに、いいところ・そうでもないところがある。
人数が増えようがどうしようが、人がいるところ、必ずプラス・マイナス両方あるということですねえ。
信じる。
たとえ相手がどう思っていようが、自分が信じる、という、端からみたら「思い込み?」みたいな思いをもたないとダメなんだろうなと思います。
インド人でぎっしり。
海外の人が多い東京でも、外国人ばっかりの公共の乗り物ってそうそう乗れないでしょうね(笑)
スペイン人の行動、意外でしたー!
もしかしてちょこちょこストライキ起こっているかもしれませんね。日本のニュースにならないだけで。爆弾騒ぎもちょくちょくありますし。いろいろありますよ。
【2019/03/26 10:54】 | 馬場亜紀 #- | [edit]
住むとなると、私も日本がいいなあと思いますね。日本の中ならどこでも住めるとは思っていますが。
ずっと自分の住んでいる場所にいたいという想いは、それはそれで尊いですよ。
だからこそ、原発事故後も避難しなかった人たちのことも、尊重したいです(記事・コメントと全然関係ないですけど)

健さんの著書は「あなたに褒められたくて」が有名かも。
今回紹介した本は、絵本ですが大人向けです♪
【2019/03/26 10:57】 | 馬場亜紀 #- | [edit]
ふたごパンダさま、私も不思議なんですよ。
旅行かも?とは思いますが、それなら観光バスに乗って移動しそうでしょ?
普通の市バスですもん。
インド料理のお店だってそんな20件もないでしょうし(笑)
でも我が市には、ネパール人家庭が17世帯もあるんですって!(多いと思った)

私も英語でコミュニケーション・・・と思って2年くらい独学で英語学習していたんです。
一人で勉強して会話できるようになるには、強烈な目標がいるなあとわかりました(つまり、習得できなかったww)
【2019/03/26 11:00】 | 馬場亜紀 #- | [edit]
こんな話を思い出しました。
飛行機のなかで老婦人が倒れて、CAがどなたか医師の方は
おられませんかと声を掛けたら20数人が手を挙げた。
医学会に出席する医者たちがたくさん搭乗していたというオチでした。
たぶん雪国探訪ツアーのインド人だったのかな。(笑)
インドって行きたくない国の一つですが、なぜかインド映画は
好きなんです。
【2019/03/26 17:19】 | エリアンダー #- | [edit]
いつもコメントありがとうございます。
ラッキーですよね、医師がたくさん搭乗していたなんて。めったにないことですもんね。
インド人ばかりの飛行機も辛そう(つらそう&からそう)

> インドって行きたくない国の一つですが、なぜかインド映画は
> 好きなんです。
これ、激しく共感します。
【2019/03/27 20:13】 | 馬場亜紀 #- | [edit]
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