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2021-01-12 (Tue) 05:11

『おまじない』弱いまんまで生きていけるのが理想やねん

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何気ない一言が、誰かにとって「おまじない」のような
効果をもたらすことがある。
そんな小説でした。
『おまじない(西加奈子:著)』です。




「おまじないはお前を呪ってへんねん。
お前のすべてもお前を呪ってへんねん。
(中略)
おまじないなんやから。
自分が幸せになる解釈をしたらええのや。」



8つの短編が収録されていて、
そのどれもが、誰かにとって「おまじない」のような言葉になる。
そんなお話たちです。

私にとってのおまじないの言葉を感じたのは、
「マタニティ」に出てきたセリフです。

「弱いことってそんないけないんですか?」


「弱い人間でも生きていけるのが社会なんじゃないんですか?」



強く強く、特に心を、精神力を強くせよ。
こう追い立てられるような人間社会に感じます。

でもちょっと「おかしいんちゃう?」って
立ち止まってみたくなりました。

私は、
猛獣や、猛毒をもつ虫たちがウヨウヨいるジャングルよりも
恐ろしい世界に住んでいるんやろか?

そんなジャングルで生き抜く強さを超えなければ、
人間社会では生きていかれへんのやろか?

微力すぎる人間が、生きていきやすいように発展してきたのが、
社会のはずやのに。

なんで強くなれーって言われなアカンの?


本当は、みんな、弱い。
弱いけど、大丈夫な世の中がいいなあ。

「弱者に寄り添う社会」とは違うと思うんです。
自分は弱者じゃないという視点がありますもんね。
そうじゃなく、
自分も弱い。あの人も弱い。
そんでもって、うまくやっていこうねー。
こんな人間社会。

だからどうすればいいんだ、と問われても、
答えられない自分がいます。
微力どころか無力ですが。

でもなんていうんでしょう。
設定を変えたいです。

「強くなって大勢に合わせるのが当然」から、
「弱いまんまでも生きていけるで」に変える。

そしたらちょっとだけ、無力が微力になれるような。
「弱い人間でも生きていけるのが社会」
自分にとってのおまじないになるなあと思うのです。




おまじない (単行本)


頭の中をうまく文章にできていないんですけれども、
どうなんでしょう。
やっぱりジャングルより恐ろしいのが社会なん?笑

最終更新日 : 2021-01-12